
学校との連携で子どもに寄り添う

一貫性のある支援が安心感を生む
対応と連携の工夫
登校渋りのお子さまに共通しているのが、「放デイや家庭では明るくふるまうけれど、学校の話題になると話が止まる」という様子です。
こうした場合、放課後等デイサービスでの成功体験や得意分野(例えば、図工やブロック遊びなど)を学校に伝えることで、学校でも「その子が自信をもって取り組める課題」を準備できるようになり、登校の第一歩につながることがあります。

教員との信頼関係構築
問題行動への対処
小学校高学年になると、授業中に立ち歩いたり大声を出してしまうなど、一見すると「問題行動」に見える振る舞いが目立つことがあります。
そうした行動の裏には、不安や緊張、感情のコントロールの難しさが隠れている場合も少なくありません。
放デイが学校と連携し、行動の背景やお子さまの状態について情報を共有することで、教員側の理解が進みます。
子どもが「わかってもらえた」と感じられる環境は、安心感と自己肯定感の回復にもつながっていきます。

学校復帰へのステップ支援
環境への不適応
小学校・中学校入学をきっかけに、新しい環境になじめずに体調不良を訴えるお子さまは少なくありません。
保健室登校から少しずつ足が遠のき、いつの間にか完全に学校に行けなくなってしまう──そんなケースもあります。
そのようなとき、放デイと学校が連携し、放課後の時間を使って担任と短時間だけ顔を合わせる機会を設けることがあります。
その時間が「無理に登校させる」のではなく、本人のペースで社会との接点をつなぎ直すステップとなるのです。

支援の継続性と出口設計
進路への不安解消
中学校生活の後半になると、初めての受験で「このままでは高校に行けないかもしれない」──そう感じて自信を失ってしまうことも少なくありません。
そうしたケースでは、学校と放デイが連携し、在籍校の教材をベースに、オンライン学習や個別学習塾などを組み合わせた学び直しの場を整えることが効果的です。
担任とのZoom面談や進路面接の練習なども、無理のない形で支援を続けていく中で、少しずつ将来への見通しが育まれていきます。
「学校に戻る」ことだけがゴールではなく、その子自身が納得できる進路に向かうことを大切です。